人生の法則 欲求の4タイプで分かるあなたと他人 岡田斗司夫

なぜこの本を手に取ったのか?

上司と1on1で業務報告をした時の話です。
上司の指示で、グループのメンバーAさんが私の仕事を手伝ってくれた報告をしました。
私「この前の仕事、Aさんがとても丁寧に、私の気づかないところまでチェックしてくれました!Aさんは細かいだけでなく、仕事も早くて、納期より早く完成できたので、とても助かりました」
上司「それは良かったね!Aさんはとても優秀な人だね」
私「そうなんですよ~!!めちゃくちゃ助かりました~」

・・・と話しが盛り上がると私は思ってイキイキと報告したんです。

 

ですが、上司は全然違う反応でした。

私「この前の仕事、Aさんがとても丁寧に、私の気づかないところまでチェックしてくれました!Aさんは細かいだけでなく、仕事も早くて、納期より早く完成できたので、とても助かりました」
上司「〇〇さん(私)にはそれぐらいできてもらわないと困る。次回からAさんと同様の目線でチェックができるようにしてください」

え??その反応?!
私はびっくりして、何も言えなくなりました。
なんでAさんを褒めたのに、私が指摘されるオチになるの?

 

上司とは常々話がかみ合わないな~私の話し方が上司をイラつかせてしまうのかな?と思っていました。
どうしたら上司がイラつかないコミュニケーションができるようになるんだろう?と悩んでいた時に出会ったのが、この本です。

 

本の概要

人間の欲求を4タイプ(司令型、理想型、注目型、法則型)に分類。

タイプ判定テスト付きで、タイプごとの傾向と対策を解説。

自分のタイプを知るためには書籍に記載されている判定テストをやってみるか、

このサイトからも判定テストが受けられます

 

自分や他人の「したいこと」がわかるから、人間関係がスムーズになり、人生の目的が見つけやすくなる。という。

お話は、小説と解説が交互に話が進んでいく。

 

4タイプの分類

 

下図の縦軸の上のタイプは「他人と比べて」自分はどうか?を重視するタイプ
下のタイプは「自分の中での納得感」など内向きに考えるタイプ
外向的、内向的というのは価値観の基準で、外向的だから性格が派手で社交的、というわけではない。

横軸は考え方が具体的か、抽象的か。
具体的とは数値化できたり、明らかにはっきりとした答えがあったりすること。

 

司令型

 勝ちたい!負けたくない!が基本的な欲求
 上下関係に敏感
 他人への好き嫌いを表に出さず、誰とでも付き合いができる
 よく働く努力家、有能な人が多い
 注目型と同じ、外向的で「他者と比べて自分はどうか?」を考えるが、常に具体的に考える。

理想型


 自分の考えている通りに物事をやり遂げることにこだわる
 結果よりプロセス、目的より手段を重視する
 確固たる基準や理想像が自分の中にあり、それに近づくことが喜び
 客に媚びない職人や本物の芸術家タイプ
 「許せる」「許せない」「人として当然である」などが口癖

 人から外れても気にしない、オリジナリティのありすぎるファッションに走りがち

 

注目型


 情熱、やる気が何よりも大事なタイプ
 人から注目されたい、認められたい、頼られたい欲求が強い
 目立ちたがりの甘えん坊、人情もろくておせっかい
 身近に不機嫌な人がいると、落ち着かない

 

法則型


 物事の仕組み・法則を自分なりに理解、発見、推測、仮説を立てることが喜び
 成功しても成功の理由が分からないとイヤ、逆に失敗しても、原因が分かれば結果に嘆かない
 現実をシビアに判断できる参謀タイプ
 自分の本当にやりたいことはない。理想の参謀役
 人に嫌われるのはイヤだが、嫌われている理由が分からないのが一番イヤ。
 嫌われている理由が分かれば、それは別にしょうがないと考えられる。

 

 

「分かり合えない」という分かり方もある

自分と同じタイプの人のことは考え方がわかるが、対角線上にいるタイプの事はなかなか分からないという。

 

苦手なタイプがいるのはなぜか?

司令型と理想型

司令型は理想型が持っている、物事に対するこだわりをほとんど持っていないという。

理想型の美意識が全く理解できずに、頑固、わがまま、怠け者と見えるらしいです。

逆に理想型は司令が持っている、勝ちたい、社会的ポジションを気にするという向上心をほとんど持っていない。

理想型の中には学校でテストがある意味が分からないという人もいる。

絶対評価なら分かるが、他人と比較して決められる相対評価というものがなぜ存在するのかが理解できない。その理想型からすれば、他人との比較を重視する司令型が理解できないのは当たりまえ。

 

注目型と法則型

注目型には法則型の物事を理解しようとする欲求がほとんどない。

法則型がより正確に理解しようとする態度を見ても、文句ばかり多い、屁理屈をこねているだけの人間に感じてしまいます。

逆に法則型は注目型のような「他人に注目されて好かれたり、頼られたりしたい」という欲求をほとんど持っていない。

なので、注目型は単純におせっかいで目立ちたがり屋に見える。

 

 

私は「注目型」上司は「法則型」でした。

確かに、私には上司がこだわる部分が理解できません。「大枠わかれば詳細をそこまで詰める必要ある?時間のムダ」と感じてしまいます。

 

対角線同士のためお互いの欲求がほとんど理解できないということがわかりました。

 

でも、作者は対角線同士はお互いに理解できなくてもお互いの欠点をカバーし合った時は、非常にうまく仕事が進むという。

 

優位劣位の法則

なぜか憧れを感じたり、その人の言うことにはつい従ってしまったりすること、ありますよね?そういう人はあなたの優位のタイプです。

逆についつい軽く見たり、イラっとしたり、かわいく感じるタイプはあなたにとって劣位のタイプです。

理想型は注目型が大勢の人から慕われているのがうらやましい。自分の好きな事をやってみんなに認めてもらっているように見える。

注目型にとっては司令型が優位。今できる事とできない事を即断即決し、確実な成果を上げていく司令型、交渉も得意な姿に自分にはないものを感じて憧れる。

注目型は理想型がせっかく世に出るチャンスやみんなに認めれる機会があっても、個人的なこだわりでみすみす逃してしまう、しょうもないやつに見えます。

司令型から注目型を見ると、お世辞に弱く、頼られるとつい安請け合いしてしまうダメなヤツに見える。

 

4タイプで、同じタイプは嫌になるくらい考えが分かる。

隣同士でも、優位の関係は自分が調子が良い時は分かる、劣位の関係は自分が調子が悪い時に分かる。

しかし、対角線の関係はなかなか分からない。

これさえ分かっておけば6~7割理解できるようになる。

 

4タイプは自分と他者の理解。「わからない部分が絶対にあるから気にしなくていい」という境界線を示してくれる。

 

注目型は120%で生きる!

司令型は80~120%を調整できる

法則型は常に低温

 

この4タイプが同じ組織にいるとうまくいく

 

 

自分と他人のタイプが分かったら、活用方法

 

 

謝罪する場合

ミスをして謝る場合にも相手のタイプごとに違った対応が必要だという

 

  • 司令型へ謝る場合

→お詫びの品を持っていって謝る

 

  • 理想型へ謝る場合

あなたへの理解が足りなかったと謝る

 

  • 注目型へ謝る場合

→泣いてあやまる、心を込めて平謝り

 

  • 法則型へ謝る場合

なぜこのようなミスがおきたか、その原因と次に起こさないための対策を伝える

 

感想・ポイント

この本・・・とても良かったです!
〇〇タイプと分類分けしてコミュニケーション改善する手法は他にもたくさんありますが、タイプが多すぎたり、タイプ名が難しすぎたりして、覚えられず、結局忘れてしまうということがありますが、この本はなんと4タイプ!そして覚えやすいタイプ名。
人間関係で役立つツールとして活用できています。